2006年10月2日 (月)
本当に先進国なのか? 9
〜前回からの続き〜
(前回から随分時間が経っているので、どんな話か忘れてしまった方、前回までの内容を知らない方は、お手数ですが、過去の日記2006年8月10日からの『本当に先進国なのか? 1〜8』をどうぞ。) ……………………………………………………………………… 専門店の「お宅的兄ちゃん」が、デジタル放送用受信器具へ差し込むカードに、セロハン・テープを貼り付けて行った後も、我が家のテレビ画像には、何の変化も現れませんでした。
そりゃ、そうです。 受信状況100%である、我が家の器具を何度調べに来たって、結果が変わる筈はありません。 何ヶ月も電話で同じやり取りを続け、会社の技術者を全員送り、その全員が口を揃えて「お宅の受信状態は、これ以上ない程良好です」と言っているのに、それでもまだ納得しないR社の事務員に、私は何を言ったら良いのでしょう?
電話をかけること自体が、無駄なのではないか、と思い出した私の元に、今度はR社から電話がありました。 「その後、テレビの状態は如何でしょうか?」 「前と何も変わりませんけど」 「そうですか。専門店からは、誰か伺いましたか?」 「ええ、来ましたよ。我が家の受信状態は、やはり問題がないそうですよ」 「おかしいですね」
「あのね、もう私は、テレビがきちんとなるまで、支払いをする気はありませんよ」 「ええ、それは分かっています。既に送った請求書は、捨てて下さい。わが社から、新しい請求書と引換券を送りますから、それで良いでしょうか?」 「良いですよ、何でも。その引換券で、受信料を払えば良いのですね?」 「ええ、そうして下さい。テレビの方は、もう少し様子を見るという事でお願いします」
しかし、暫く待っても我が家には、新しい請求書も引換券も届かず、その代わりにまた、一本の電話が来ました。 「R社の技師ですが、お宅のテレビ画像に問題があるそうですね」 今度は、大きな声の中年男性です。
「は? 一体、何の話でしょうか?」 「テレビに問題があると、事務の方から聞きましたが」 「その話は、もう済んだ筈ですけど」 「問題は、解決されたのですか?」 「いいえ、解決はしていませんよ」 「どういう問題でしょうか?」
やれやれ、一体R社には、何人の技師がいるのでしょう? この様子では、技師全員が我が家に来てからでないと、話は先に進まないという事でしょうか?
仕方がありませんから、私は今まで何度もした話を……テレビの画像が止まる。音声が出ない。画面が真っ黒になり警告文が出る。何人も技師が来ているけれど、全員が受信状況は良好だと言っている。私は送信側である、R社の問題だと考えている……もう一度この男性に話しました。 「それでは、今からお宅に伺っても良いですか?」 「お好きな様にどうぞ」
その中年男性は、我が家に来ると、今までの技師達がしたのと全く同じ事をし、全く同じ事を言いました。 「お宅の受信状態には、問題がありませんよ」 「ええ、知っていますよ。でも、事務の方は、そう思いたくない様ですね。事務の方に、貴方と話をする様、言っても良いですか?」 「いえ、事務には、僕の方から連絡しますよ。誰がいつも対応しているんですか?」
どうやらこの男性は、技師の中では古株なのか、偉い人なのか、自分の名を出せば事が解決すると信じている様です。 私は、もうそんな事は信じませんが、やってくれると言うのを断る理由もありません。 「では、お願いします。あ、それと、前に来た男性が、カードにセロテープを張って行ったのですが、そんな事をしても大丈夫なんでしょうか? その、糊が溶けて機械に支障が出るとか、ないのでしょうか?」
技師の男性は、カードからセロテープを剥がすと、「俺が来たからには、何もかも大丈夫」という風に、大きく笑って帰りました。
〜次回に続く〜 |
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