2007年3月2日 (金)
すっかり飼い猫
つい先日、我が家の茶トラ猫M氏は、去勢をされました。
随分慣れたとはいえ、去年の夏までは野良だったM氏ですから、「病院から戻って来たら、2〜3日はいなくなるのだろう」と、私達夫婦は思っていましたが――下に住むお婆ちゃんの猫C氏は、そうでした――外にこそ行ったものの、特に逃げる風でもなく、半日弱ぐらいでまた、何事もなかったかの様に、定位置(私の机の上)に戻りました。
その後は、前にも増して家猫になったM氏――我が家には、猫用のドアがありますから、出入りは自由なのですが――今では殆ど1日中、私の周りをうろついています。 それはそれで、まあ、可愛いから構わないのですが……
昨夜の事です。 いえ、正確に言うなら、今朝の4時ぐらいでしょうか。
ズサッ!! 羽毛布団の擦れる音と共に、私の足に衝撃が走りました。 私が反射的に足を引っ込めると、今度は、その引っ込めた場所に同じ衝撃が。 ズサッ、ザザザザザッ!
そう、M氏です。 掛け布団の上からM氏が、私の足に飛びかかり(ズサッ)、引っ掻いたり噛んだり、抱え込んで猫キックをしたり(ザザザザザッ)しているのです。 もちろんM氏、歯や爪は立てませんから、その遊び自体には、問題ありませんが、なんといっても、朝の4時です。
「M氏、止めてぇ〜」 そう言って、身体を丸めた私の足に、M氏がまた飛びかかります。 ズサッ、ザザザザザッ 「止めろー!」 ズサッ! 「止めてよ〜」 ザザザザザッ! 今朝のM氏、いつになく絶好調という感じで、私の足をがんがん攻撃して来ます。
「M氏ぃ、外に行って遊びなよ」 これだけ私がやられているのに、隣では夫B氏が、ぐうぐう寝ています。
ぐうぐう寝る…… こういう表現は、私はずっと、「文字で表わすからそう書くしかないだけで、本当にぐうぐう寝る奴なんて、いないよな」と思っていたのですが、B氏は、文字通り「ぐうぐう」寝るのです。 そう、「ぐう〜、ぐう〜」という音で、鼾をかくのです。
仕方がありませんから、私は反撃に出ました。 ズサッと飛びかかって来たM氏を、掛け布団ごと持ち上げて、ベッドの外に落としました。 ちなみに我が家のベッドは、床から20cmぐらいですから、M氏が怪我する様な事はありません。 これでM氏も諦めるでしょう。
ところが、その反撃は、M氏の狩猟本能を益々かき立ててしまった様です。 今度はM氏、勢いを付けて「ベッドの下からジャ〜ンプ!」です。
「M氏、止めろ〜」 私が掛け布団の下で、身体を動かすと、今度はベッドの別の側に回って、「下からジャ〜ンプ!」 「M氏ぃ〜〜」 M氏に追いつめられた私は、次の作戦として、B氏にぴったり寄り添いました。 この態勢なら、B氏の身体が作る、掛け布団の山に私も組み込まれ、私の足が何処にあるのか、M氏には分からないはずです。
ズサッ! ふふふふふ、私の作戦は大成功です。 M氏、てんで的外れな位置に、攻撃をしかけています。 ズサッ、ザザザザザッ! ……私の足は、そんな所にないもんねぇ〜だ。 ズサッ、ザザッ、ザザザザザッ、ザザザザザザッ。 「M氏ぃ、止めろーっ!」 いきなりB氏が起き上がったかと思うと、M氏、一目散に逃げて行きました。
といっても、私の部屋から出て行って、そのまま廊下を回って、B氏の部屋から入って来ただけですけど。
……M氏、手抜きし過ぎじゃない? |
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