2007年6月1日 (金)
その頃、TVの裏側では… 3
〜前回からの続き〜
第2のハプニングは、ジャマイカでした。
今回のテレビ出演で、私が一番驚いたのは、他の局ではどうなのか知りませんが、「NHKにはスタッフが大勢いる」という事でした。
例えば、本番当日まで私には、4人のスタッフが付いていました。 映像や音声など、機材担当の方が一人。番組の公式サイト担当の方が一人。当日の台本を具体的に組んで行く方が一人。それらの総まとめ的な仕事をする方が一人。 そして本番では、この方達とは全く別の人が、やはり数人担当になりました。
で、そんなスタッフの一人から、スイス時間で前日の夜――日本時間では、なんと当日です!――Eメールが届きました。 「ジャマイカの方が出演出来なくなりました。基本的な内容は変りませんが、そんなわけで今、必死に台本を直しています」
番組の公式サイトを見ていた方の中には、「あれ?」と思った方もいるのではないかと思いますが、そう、前日までは私、『クロス・チャット』というコーナーの紅一点でしたよね。 アメリカからの女性は、急遽出演になったのです。
そんなEメールをもらった私は――スタッフの方には申し訳ありませんが――ちょっとわくわくしてしまいました。 だって、初めて出るテレビで、生放送の当日キャンセル、ですよ。 この先どうなるのか、楽しみじゃないですか。
で、もちろん、こんな面白い話は、早速夫B氏に伝えます。 「B氏、ジャマイカがドタキャンらしいよ。いやぁ、これぞジャマイカって感じだねぇ」 「おぉ、やるなぁ。ジャマイカは、やっぱりそれぐらいして欲しいよな。今頃ビーチでレゲエか?」
ぁ、ちなみにジャマイカの方は、やむを得ぬ事情ですから、これは私達夫婦の勝手な会話です。
さて、本番当日。 私達は本番の数時間前、リハーサルを行ったのですが……
このリハーサルは、ゲストの方達こそいませんが、司会の2人と私達とで、本番とほぼ同じように行われました。 いえ、その筈だったのですが、何と、リハーサルにまともに参加したのは、私とアメリカの女性だけでした。
ウクライナは、出演予定男性の静止画像のみで、イスラエルに至っては、『アゴラ』のロゴが画面に映っています。
はい、ハプニング3のようです。
司会の女性が、少し戸惑った様に言います。 「本番では、ここでxxxxとなりますが……ええと、イスラエルはパソコン炎上ですか? ウクライナは、今停電だそうです。えっ、電話回線も駄目ですか」 暫くして、ウクライナの男性の声だけが入ります。 「今、工事の人が来ました。ががががって音が入っちゃいますけど、このままで良いですか?」
そして本番では、イスラエルの方は無事出演出来ましたが、やはりウクライナの方は、残念ながら、放送前に録音した会話が流れただけでした。
こんな時、私達はまあ、呑気にプロに任せているだけですから、こういうハプニングも愛嬌ですけど、司会の2人は、それでも番組を進めなくちゃいけませんから、大変ですね。
しかもね、ここだけの話ですが、テレビに写っていないところで、川平さんは私に「良いよ、その調子で」みたいな合図を送ってくれたりしていたのです。 ゲストの二人も、上手に話を振ってくれて、私は、台本にない話題も自然に話す事が出来ました。 プロの皆さんは、やはりすごいですね。
こうして、放送は無事終わったのですが、実は前夜、我が家ではもう一つハプニングがあったのです。
〜次回に続く〜 |
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