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|  2015年7月30日 (木) 
新しい生活 
 私達夫婦が家を建てたのは、山の中腹、標高1200mにある住民50人程の村です。
 
 村には、家畜小屋と民家があるだけで、あとは草原が広がっています。
 春には色々な鳥が煩いほどさえずり、夏になると猛禽類が庭の上を旋回し、深夜から明
 け方にかけては、季節を問わず狐が騒いでいます。
 
 私のスイス田舎生活は、10年以上になりますが、こんな自然に溢れた毎日は、初めてで
 す。
 正直な話、私、狐はずっと可愛らしいものだろうと思っていましたし、小鳥が煩くて眠れな
 いなんていう事は、想像すらしていませんでした。
 
 だってね、映画でも小説でも、小鳥がさえずる朝の主人公は、爽やかな目覚めをしている
 じゃないですか。
 それなのに私の朝は、「あぁ、煩いっ! もうちょっと寝かせてくれよぉ~」という具合です
 から。
 狐にしてもね、奴らは図々しいでっせ。
 
 で、そんな中で私は、今何をしているかといいますと……
 ふふふ、相変わらずです。
 
 ……庭、掘ってま~す!
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