2004年8月2日 (月)
建国記念日
昨日、8月1日は、スイスの建国記念日でした。
数日前、私たちの元に、一つ下の村に住んでいるご夫婦から、『建国記念日のパーティー』の招待状が届きました。
今まで一度もこの祝日を祝っていなかった私達、今年は村のパーティーに参加してみる事にしました。
飲み物、パン、サラダ、スナック、デザートは用意してあるので、バーベキュー用の肉のみ各自持参。パーティーは、夕方6時から食事が始まり、空が暗くなった時点で場所を移し、火を囲んでお祝いということです。
私達は、外に並べられたテーブルに着き、この小さな村で、まだ知らない人がたくさんいたことに驚きつつ、和やかに食事をしました。
新しい人たちと知り合いになり、偶然隣に座ったおじいさんに喜ばれ(私、村の中では、『若い娘』の部類に入るようです)、夜の10時も過ぎた頃でしょうか、集まった人たちは各々、ちょうちんやたいまつを持って、場所を移動しました。
火を焚く、と聞いていたので、キャンプ・ファイヤーなどを想像していたのですが……形こそ、キャンプ・ファイヤーの火ですが、その大きさ、小振りの家一軒分ぐらいありました。
しかも、火の勢いが良かったのでしょうか、2mぐらい離れて積んである、足し木にする予定の材木も燃えていますし、周りの藪にも火が回っています。
何処を見ても、バケツの水すら置いてありませんし……
「周りの草も燃え出しているけど、火事の心配は、大丈夫なのかなぁ?」
と言う私に、
「村の消防団の連中は、ここに全員いるよ」
と、呑気なB氏。
どうやらこれは、スイスでは普通の事のようです。
大きな焚き火を前にして、子供たちは恒例の花火を打ち上げていたのですが、これがまた、勝手な所から、勝手なタイミングで打ち上げられますので、なかなかスリルがありました。
と、一人の女の子が、甘えるようにして、頭を私のお腹にすり寄せて来ました。
この子は確か、パーティーを主催したご夫婦の子供です。
先程、食事の前に挨拶で握手をした時も、彼女は私の名前を知っていましたし(まあ、これはもう、驚きませんが)、何故か私の手を握ったまま、放したがりませんでした。
可愛らしいので、私はそっと抱き寄せ、髪を撫でて上げました。
そういえば前日、もう一人別の女の子と知り合いました。
友人N嬢の家で夕飯に呼ばれたのですが、彼女の子供3人の他に、もう一人、8歳ぐらいの女の子がいました。
その子の名前が、『アマイ』。
不思議に思った私が聞いてみたところ、お母さんが日本語の名前を付けたとのことです。
そう、『アマイ』は『甘い』なんです。ドイツ語では、『甘い』に『可愛い』という意味もあります。
以前日本に行った時、B氏が、外国語の苦手な私の妹に、『君は可愛いね』と言いたくて、『君は甘いね』と日本語で言い、ブーイングをされてましたっけ。
で、『アマイ』の由来を聞いた私とB氏、同時に、
私:「可愛い名前ねぇ」
B氏:「気の毒な名前だなぁ」
……おい、B氏、日本語のもう一つの意味、アマイちゃんには言うなよ。 |
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