2007年8月2日 (木)
避暑地のみんつ
私が今、大きなマグ・カップを両手で抱え、心持ち猫背になりながら、熱いコーヒーを啜っていると言ったら、皆さんは何を思うでしょうか?
では、靴下を2枚履いている、としたら? ええ、ええ、もちろんフリースも着ています、とも言ったら? その上、薪を焚くかどうか迷っている、と知ったら? いえ、本当は95%ぐらい焚く方に気持が向いているんです、と聞いたら?
そうです、寒いんです!! 信じられますか、8月で薪を焚くなんて? スイスは北半球ですからね、もちろん今は夏です。
……寒い。
私が、薪を焚くのを躊躇っている理由は、ただ一つです。 8月、この夏も盛りの時期に、暖房を入れるという事が、私の育った環境から来る常識に、著しく反しているからです。
……足なんか、きーんと冷たいの。
村のお婆ちゃん達が、今日薪を焚くかどうか迷っているだろう理由も、多分今が夏で、世間では「夏は暑い」と決まっているからです。
……鼻水も垂れて来てるし。
こういう日は、外に出て身体を動かすと、血行が良くなって、寒くなくなるのですが、はい、今外は雨です。
……過熱しているコンピューターが心地良いって、どうです?
皆さんご存知の通り、私は千葉で生まれ育ったわけですが、千葉というのは、日本の中でも気候的に過ごしやすい地域だと聞きました。 年間を通して、割とマイルドな気候だそうです。
で、そんな私が、ここアルプスで暮らすようになり、今年のハズレ夏で――6月はずっと雨。7月はちょっぴり盛り返したものの、暑いとは言えず、8月に入った今、「もう秋なの?」という感じです――つくづく感じたのは、人間というのは、うっとおしい気候の中で暮らし続けると、鬱になれるという事です。
もうね、ホントに気持が、どよ〜んと落ち込んじゃうんです。 何もやる気がしないし、ご飯食べるのも面倒な感じで。
理由は、天気が悪いから。 こんなの、有りですか?
ええい、焚いてやる! 夏だろうが何だろうが、ガンガン薪を焚いてやる!! 村の人が何を言おうが、私は寒いんだ。 トイレばっかり行って、紙代だってかさむんじゃ。
……文句あるか、うりゃ〜っ! |
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