2008年8月1日 (金)  建国記念日

タイトル通り、今日はスイスの建国記念日(祝日)です。

我が家の予定は・・・

これから少し草むしりの続きをした後、義父母宅に大量のビールを持って、突撃します。

「建国記念日、一緒に祝わない?」
なんて誘いを受けましたからね、実の娘の様に、泊まりがけで飲んだくれてやろうと思います。
泊まりがけというのは、もちろん夫B氏も、飲んだくれるつもりでいるからです。

ということで、後日談をお楽しみに。


(何で私が飲んだくれてやろうと思っているのか、???な方は、過去の日記2008年2月27日〜『最後の戦略1〜』あたりを読んでみて下さい。)

2008年8月5日 (火)  畑仕事 終了。

草むしり、何とか一段落しました。

といっても、またすぐに生えては来るのですが、とりあえず今、私の畑がどんな感じかお見せしましょう。

じゃ〜ん。

草むしり後(↓)。



ちなみに草むしり前は、こう(↓)。



・・・・・・誰か、「よく頑張った」と褒めてくれぇ〜。

2008年8月11日 (月)  夏はキャンプの季節だ。

何度も書いていますが、私の住んでいる場所は、山の中腹、標高1200mにある小さな村です。
商店は初めからありませんし、レストランや郵便局は閉鎖になる様な、はっきり言って、何もないド田舎です。

また、私の借りている部屋も古い家(築300年位)の3階部分ですから、簡素というか、正直に言うなら、あまり皆が住みたがらない、不便な作りです。
その上、標高が高いので危険なのでしょうか、雷が鳴ると、村の電気は(雷が終るまで)止められます。

しかし、美しい自然は、たっぷりあります。
空気は綺麗ですし、山からの湧き水や雪解け水は、常にあちこちに流れています。

そんな田舎で私は、夏になると庭で野菜を作り、冬用の薪を割り――我が家には、スイスの一般家庭にある、セントラル・ヒーティング等という暖房設備はありませんから――冬になると、近所の牛の世話をしたり、裏山でスキーをしたりと、自然を楽しんでいます。

今朝も私は、起きるとまず、ペット・ボトル2本とタオルを手に、村に数ヶ所ある泉の一つに行き、そこで顔を洗い、コーヒーを淹れる為+αの水を汲み、同様に水を汲みに来ていたご近所の人達とちょっとしたお喋りをし、家に戻りました。

トイレや手洗いに必要な水は、昨日の夕方、バケツに4杯ほど汲んだものがまだ残っていますから、今夜の分は、力仕事担当の夫B氏が帰って来てからで良いでしょうし、お風呂は、夏でもここアルプスは乾燥した気候ですから、毎日入らなくても問題ありません。

都会で育った私が、何故そんな生活をしているかというと、まぁ、スイス人と結婚したからですが

……って、そんな訳あるかいっ!!

実は、村の水道管が破裂して、昨日の夕方から断水です。

昨日湖で泳いだから、髪の毛はべたべたで頭が痒いし、お腹は空いているのに、鍋を持って泉まで水を汲みに行くのが面倒臭いし、こんな時に限ってビールが切れているから、お茶を沸かす為の水がいるし……

……どうしよ?

2008年8月18日 (月)  夫が外国人だと感じる瞬間 3

私はスイス人の夫を持ち、スイスで暮らしているわけですが、日常の生活に置いて、特にそれを意識する事はありません。
ただ淡々と、毎日を暮らしているだけです。

が、しかし、
時々何かの瞬間に、「私の夫は外国人だったんだ」と、「あぁ、日本人の私とは違うんだ」と、しみじみ感じる時があります。
それは、例えばこんな時です。

ある週末の事です。

水浴びが大好きな夫B氏は、週末になると大抵朝晩の2回、シャワーもしくはお風呂に入るのですが、その日の朝もB氏は、起きてすぐにシャワーを浴びていました。

以前にも書いた事がありますが、スイスの浴室というのは、トイレ、洗面台、浴槽が――シャワーは、浴槽の中に立って浴びます。――ひとつの部屋の中に作られている場合が多い為、それらを使う時、その部屋の鍵は掛けません。

つまり、スイスでは、子供が小さい家族や夫婦、時には親しい友人間では、トイレや風呂は共同でオープンに使うのです。

という事で、その朝私は、シャワーを浴びるB氏を横目に、トイレを済ませ、洗面台で顔を洗いました。

通常我が家では、来客がある時を除き、浴室にあるタオルはバスタオルが1枚のみです。
洗った手や顔を拭くのも、入浴後の身体を拭くのもそのバスタオルで、これは夫婦共同で使っています。

その朝は、洗面台から顔を上げた私より、シャワーを浴び終えたB氏の方が、ほんの少しだけ早く、このバスタオルを手に取りました。

B氏の身体全体を拭くよりも、私の顔だけを拭く方が早く済みますから、私は、黙ってその濡れた顔をB氏に突き出しました。

B氏も同じ様に思ったのでしょう、手を止めると、濡れた身体のまま、私の顔を拭き始めました。
とても丁寧に。

ぽんぽんと優しくはたく様にして、私の額、頬、顎を拭いたB氏は、その後、私の目を軽く押え、最後に目頭、そう、ちょうど眉毛の下、鼻と目の間の凹みに付いた水滴を、そっと拭いてくれました。

が、

そうです、私の眉毛の下には、凹みなどありません。
目と鼻の付け根の高低差など、どんなにひいき目に見ても、5mmというところです。

否、もっとはっきり言ってしまうなら、私は典型的な和風顔ですから、額から顎まで真っ平ら、つるんと一拭きで全ては済んでしまうのです。

「えっと、丁寧に拭いてくれて、どうもありがとう」
心なしか、肩を落としながら浴室を後にする私。

……あぁ、奴らが濡れた顔を拭く時は、目の凹みを別作業で拭くのか。

2008年8月22日 (金)  ほっと一息。

ここのとこ2〜3週間、ずっと頭を悩めていた問題が、解決しそうです。
やっぱり、諦めずにやってみるものですね。

いえね、サボり癖が付いてしまったのもあるのですが、他人の嫌なことばかり書くのも気が進まず、日記の更新がついつい滞っていたのです。

これでまた、嫌な気分にならずに書くネタが、出来ました。

・・・後は、ザボリ癖を何とかせねば。

2008年8月26日 (火)  猫騒動 1

3週間ほど前のある午後、いつもの様に庭仕事をしていた私は、違和感のある景色に、ふと手を止めました。
そこには、下の階に住むお婆ちゃんの猫、C氏がいました。

「あれ、あんなライン、入っていたっけ?」
最初によぎったのは、単に私の記憶違いだったのだろう、という思いでした。

というのも、C氏はグレー(白っぽい黒)のアンゴラ種なのですが、両方の目頭から鼻に架けて、黒い線が2本、デビルマンさながらにくっきりと入っているのです。

「元々濃淡のあるラインが入っていて、太陽光の加減で見えたり見えなかったりする為、今まで気付かなかったのだろう」
それが、次に思った事でした。

しかしそのラインは、あまりにも黒く、艶々と光ってすらいます。
「ん〜、何か変だよなぁ」
私は、人参を抜くのを止めると、C氏に近寄り、屈み込んで顔を覗きました。

と! 何と!!
C氏は泣いているのです!!!

ええ、そうです、人間の様に、大粒の涙をぽろぽろとこぼし、泣いているのです。
デビルマンの2本線は、その涙の通り道に生えている毛が、濡れて出来たものだったのです。
地面の上には、落ちた涙で染みすら出来ています。

「ええっ?? 何? C氏ぃ、どうしたの?」
顔を近付けて良く見ると、何というのでしょうか、どうやらC氏は、人間で言うなら花粉症にでもかかったというか、そんな感じで、水っぽいさらっとした涙が、どんどん勝手に流れているのです。
ただ、涙が出ている以外は、苦しそうでもありませんし、特に変わった様子もありません。

その晩、帰宅した夫B氏に、私は聞きました。
「ねぇ、猫も花粉症になると思う? うちのM氏も、時々くしゃみをしているし、最近の猫は、人間みたいなアレルギーとか、あるかのかな?」

そんな私の質問に、普段からおかしな話ばかり聞かされて慣れているのか、B氏は、気のない相槌を打ちました。
「あぁ、あるんじゃないの」

その日の私は、それでも特に深く考えず、そのまま泣いていたC氏の事は、忘れてしまいました。

                〜次回に続く〜

2008年8月27日 (水)  猫騒動 2

              〜前回からの続き〜

「たまたま私が見た、その時だけのものだろう」
そう思っていたC氏の涙は、ところが2〜3日経っても、一向に止まりせん。

「こりゃ、夏風邪でも引いたか? それとも、やっぱり夜の餌中止は、まずいのかな?」
栄養が行き届かないと、猫は目やにが出る事がありますので、この時の私はそう思ったのです。

というのも、実はその2週間ぐらい前から、C氏の『深夜に我が家の餌食べ放題』の習慣で、毎晩睡眠を妨害されていた私は、就寝中に餌をしまう事にしていたのです。
(何故私が、他所の猫C氏にまで餌をやるのか不思議な方は、過去の日記2008年3月10〜17日『一難去って、また一難 1〜5』をどうぞ。)

下の階に住むお婆ちゃんが、C氏にどの程度餌を与えているのか、私は知りませんから――お婆ちゃん自身は、「C氏が全く餌を食べない」と言いますが、私は、少しは食べていると考えています。――とりあえずC氏の涙が止まるまで、もう一度『餌はいつでも食べ放題』とする事にしました。

そして、風邪などの病気の場合も考えて、お婆ちゃんにも報告して置く事にしました。

「お婆ちゃん、私の知る限り少なくともここ3日間位、C氏の目の様子がおかしいのだけど、獣医に診せますか? 夕方、B氏の仕事が終ってからで良ければ、私達が連れて行きますけど」
そんな私の打診に、お婆ちゃんはC氏を探すでもなく、こう答えました。
「あら、そう? 大した事じゃないと思うから、大丈夫よ」

これは、以前にも何度か書きましたが、この辺の酪農家にありがちな考えで、動物は家畜も愛玩動物も一緒、(特に猫は狩りが出来るので)放って置いても勝手に生きて行くものだし、死んだとしてもそれはそれで終り、また次をもらって来れば良いだけなのです。

私がお婆ちゃんに話したのは、前振りとでも言いますか、その後の展開に対する保険みたいなものです。
お婆ちゃんがこう答えるのは、最初から分っていましたから。

「じゃ、もう2〜3日様子を見て、良くなればそれで良いし、悪化する様ならもう一度、その時に話し合いましょう」

その日の私は、そう言うと、それ以上その話はせずに置きました。

                 〜次回に続く〜

2008年8月29日 (金)  過ちは素直に認める。

続きものの日記の途中、申し訳ありませんが、ちょっと割り込み更新を。

今朝、古新聞集めの子供達に叩き起こされた私は、ぼんやりとコーヒーを飲みながら昨日の夕飯の残り、野菜オムレツを食べました。

が!!!

まずい。これがすごいまずい。
異常にしょっぱいのです。
昨日は、普通に美味しく食べたのに……

実は昨日、私は一日中、アルプスの草原で酪農家の草刈りを手伝っていたのです。

そう、夕飯がしょっぱ過ぎるのに気付かないほど、私の身体は疲れていたのですね。
今もまあ、そこら中筋肉痛ですし。

でも……

皆さんもご存知のように、私は既婚者ですから、昨日の夕飯にも連れはいたわけです。
そしてその連れは、「結構美味しく出来たよね」という私の呑気な問いかけに、「そうだね」と答え、お代りまでして。

……すまんな、夫B氏よ、昨日の夕飯は大失敗だったよ。

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